つぶやきより少しだけ長い何か。

忘れたくない感覚の記録

コロナ禍で二人だけの結婚式を挙げた。

再婚した奥さんと入籍して三ヶ月ほど経った、ちょうど一年前の今頃、夫婦で在宅ワークをしていて「私たち初婚ではないけど、やっぱり式は挙げたかったよね。」という話になった。

 

少しだけお仕事を脱線してブラウザを開き、近くの式場を検索してみると、平日限定で、小規模な結婚式を手頃な値段で挙げられるプランを提供している式場が、神戸の北の方にあるらしい。その場で奥さんは式場に電話して、プランの詳細や空いている日を確認していた。こういうときの奥さんの行動は早い。

 

われわれは、ステップファミリーなのでお互いに子がいるけれど、式が平日となると、子どもは学校があるので、挙げるとしても本当に二人だけの式となる。それでも、一つの明確な区切りとして、式を挙げることは自分たちにとって大事なことであるように思えて、お互い有休が取れそうな2月の、とある平日に式の予約を入れた。

 

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申込みをいれて、いざ、式の段取りが始まると、それは一般的な結婚式を挙げるのと変わらないくらい慌ただしかった。会場の下見と事前打ち合わせ、衣装合わせ、オプションプランの取捨選択、当日の写真撮影をどうするか...、決めることや迷うことが山ほどあった。

 

式の当日も、二人だけの式で、費用を抑えたプランとは思えないくらい、たくさんの式場のスタッフの方が私たちの式に関わってくれた。式の写真も、プランのパッケージ通りだと1カットのみだったはずだけど、スタッフの方が私たちのスマートフォンを預かって、式中の写真や動画をたくさんそこに収めてくれた。

 

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そのおかげで、式が終わった後も、スマホに残った写真でフォトアルバムを作って実家に送ったり、当日の夕方、ウェディングケーキを家族四人でほおばりながら、式の動画を眺めたりして、二人だけの式だったとはいえ、その思い出をたくさんの人と共有することができた。

 

何より、ちゃんとした形式の式を挙げたことで、奥さんとの絆がより深まった気がして、やっぱり結婚式を挙げて、とても良かったと思った。

 

コロナ禍になってからずっと(今も)、結婚式場の運営に関わる方々は苦しい思いをし続けているはずだ。そんな中でどんな形でも、ぜひ結婚式を挙げてほしいという思いから、私たちの選んだプランも生まれたのだと思う。そんな式場のスタッフさんたちの創意工夫と温かい心遣いに、たくさんのお礼を言いたいと思う。