本の話ができるようになった。
子どもが生まれたとき、大きくなったら本をたくさん読む子に育ってほしい、そして一緒に本の話ができたらいいな、と思っていた。
そんな息子も10歳になって、大分、分量の多い本が読めるようになってきた。
もともと私は、キャラクターの絵が描かれた低学年向けのシリーズ物や、マンガが多めのサイエンス物がそれほど好きではなかったので、そろそろいいか、と児童文学をすっ飛ばして「文庫本デビュー」させてみることにした。
手始めは、彼が興味を持っている数学をテーマにした「博士の愛した数式」から。
さすがに始めの一冊は読了に苦労していたけど、頑張ってなんとか読み終えていたので、調子に乗った私は、かつて自分が読んでいた本の安い中古本をアマゾンで探しては、子どもに手渡していった。(以降、それらの本の読了、未読を記していく)
「うわさのズッコケ株式会社」那須正幹:読了
「かのこちゃんとマドレーヌ夫人」万丈目学:未読
「チョコレート工場の秘密」ロアルド・ダール:読了
「Go」金城一紀:未読
渡してみたものの、息子の興味を惹かない本もあるので、こうして見ていくと読了率はだいたい半分くらいだ。
「はじめアルゴリズム」三原和人:読了
「親子で学ぶ数学図鑑」キャロル・ボーダマン:未読
「数の悪魔」エンツエンスベルガー:読了
「太郎物語ー高校編」曽野綾子:読了
「波のうえの魔術師」石田衣良:未読
「解きたくなる数学」佐藤雅彦:読了
「桐島、部活やめるってよ」朝井リョウ:未読
「聖の青春」大崎善生:読了
「星の王子さま」サン・テグジュペリ:読了
「モモ」ミヒャエル・エンデ:未読
はじめは自分が好んでいた純文学や大衆文学、子どもが好きそうな算数の本を多めに渡していたのだけど、この辺りから、もしかしてファンタジーも好きなのでは?と気付く。こうして、読了具合から子どもの好みを伺えるのも面白い。
最近では、小野不由美さんの「十二国記」のシリーズにハマって、シリーズの続きを買い足すと我先に、と読んでいる。
私は毎年、いつも一年の終わりに、その年に読了して印象に残った本を十冊挙げて、「#20XX年の本ベスト約10冊」というツイッターのタグに投稿している。子どもが文庫本デビューしたことで、昨年はこのタグに親子で参加することができた。
上の5冊が、私(父)の2020年ベスト5。下の5冊が、子の2020年ベスト5である。
「博士の愛した数式」を皮切りにして、子どもが文庫本デビューしたことで、子どもとこうやって本の話ができるようになったことが、とても嬉しい。