つぶやきより少しだけ長い何か。

忘れたくない感覚の記録

森のバーベキュー。

大阪の箕面や兵庫の川西から少し北上して、能勢や亀岡に入ったあたりは、自然豊かな遊び場が多くあることで知られているけど、そのうちの一つに、妙見の森という名前のスポットがある。

 

妙見の森は能勢電鉄が管轄している、ハイキングコース&バーベキューテラスで、能勢電鉄阪急電車とも接続しているので、阪急の車両の中で案内を見られたことがある方もいるかもしれない。

 

妙見の森には、黒川駅という駅から出ているケーブルカーを使って上る。黒川駅はこのケーブルカー専用の小さな駅で、駅周辺の駐車場もそれほど大きくはないので、妙見の森のバーベキューを予約しているのなら、朝11時前には黒川駅に着くよう、少し早めに家を出るのがよさそうだ。

 

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つい先日、ケーブルカーに乗ったときには、ふもとの駅だけ桜が咲いていた。山頂の駅では桜はつぼみだったので、やはり多少の温度差はあるようだ。

 

山頂の駅からものの五分も歩くと、バーベキューテラスに辿り着く。バーベキューの席は、屋根のないオープンなタイプと屋根付きのタイプがあるけど、山の天気は変わりやすいので、屋根付きのタイプを予約しておいたほうが無難だ。

 

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バーベキューは、食材を焼き始める前に火おこしをする時間が、子ども達にとっては退屈なものだけど、このテラスには席のすぐ近くに遊具が設置されているので、退屈しのぎにも困ることはない。

 

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バーベキューの肉や野菜は持ち込むこともできるけど、あらかじめセットになっている食材を人数分予約しておくこともできる。はじめ正直期待していなかったセットのお肉は、思いの外柔らかくて脂も程よく乗っていて美味しい。予約した分で足りなかったら、追加でオーダーすることもできるし、お肉に飽きたらマシュマロなどのデザートも用意されているので、そっちに切り替えてもいい。

 

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妙見の森は、北摂阪神間からなら車で一時間もかからないで来れるし、炭も食材も持たずに手ぶらで来て、バーベキューを楽しめるお手軽さが魅力だ。そして気軽に来れるわりには、自然がいっぱいの環境でアウトドア気分が満喫できるのもとてもいい。お近くにお住まいの方は、季節のよいときに是非一度予約して訪れてみるのをお薦めしたい。

 

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週末の鍋。

わが家では週末の金曜日になると、季節を問わず、晩ごはんに鍋をすることが多い。

 

金曜日の晩は平日のお仕事の疲れがたまっているから、晩ごはんの準備は少しでも楽な方がいいし、週末ちょっとお酒が飲みたい気分のときにも、鍋という料理はお酒が進みやすくて便利だからだ。

 

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これは、わが家の鍋で定番になっているブリしゃぶである。ネギをたっぷり3~4本、白髪ねぎにしたものを用意して(わが家にはこのために100均で買った白髪ねぎ用のスライサーまである)、しゃぶしゃぶ用に薄く切ったブリの切り身を、昆布の出汁を張った鍋に、ネギと一緒にくぐらせて、ポン酢でいただく。

 

この鍋は、奥さんと再婚する前、奥さん母娘がはじめて家に来たときに教えてもらった、思い出の料理でもある。それまでわが家はダイニングで鍋をする習慣がなかったので、その時に安い土鍋もイワタニのカセットコンロも慌てて買ったのだけど、その土鍋やコンロも今ではすっかり年季が入っている。

 

ブリしゃぶをするときは、ブリとネギを一通り食べ終わったあと、残っている出汁にご飯と卵を加えて雑炊にする。

 

それまでみんなで賑やかに鍋をつついていた時間が小休止して、雑炊ができるのを待っている間、フツフツと静かに雑炊が音を立てる音を聞きながら、ぐい呑みを傾けて日本酒を口にする時間も、なんだか週末っぽくて良いものだ。

 

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奥さんが作る鍋のバリエーションには他にもいろいろあるけれど、他にはグリルしたたっぷりの野菜と鶏肉でいただくカレー鍋なども、印象に残っている鍋の一つだ。このときは、日本酒じゃなくて、どこかで買ってきた白ワインと一緒にちょっとお洒落に頂いたっけ。

 

何はともあれ、週末の鍋は一週間の仕事が終わったリラックス感もあって、とても愉しくて美味しい。こうやっていつまでも週末に家族団らんの時間を持てるように、お仕事も子育てもこつこつと頑張っていきたい。

 

伝説の良問を子どもと一緒に考えた話。

4月から小学校5年生になる息子は、算数や数学が好きなので、よく一緒に算数や数学の話をする。

 

ところで先日、ツイッターで下記のようなツイートを見かけた。

 

 

京都大学に通われているツイ主さんが、誕生日の日に、京大の二次試験の数学の問題がメッセージプレートに書かれたケーキを親御さんから頂いた、という思い出を語った、微笑ましい話題だ。

 

元ツイートがいつ消えてしまうか分からないので、念のため問題をこちらにも書き写してみよう。

 

自然数nの関数f(n),g(n)を、

f(n)=nを7で割った余り、

g(n)=3f(\sum_{k=1}^7 k^n)

によって定める。

(1)すべての自然数nに対してf(n^7) = f(n)を示せ。

(2)あなたの好きな自然数nを1つ定めてg(n)を求めよ。そのg(n)の値をこの設問(2)におけるあなたの得点とする。

(1995 京都大)

 

ツイ主さんとは年齢が倍以上も異なる私だけど、この問題には実は見覚えがある。自分で好きな数を決めて、その数を関数に当てはめて計算した結果が、問題の得点になるという(2)の設問がユニークで、私も受験勉強で過去問を解いたときに、面白い問題だなと思って記憶に残っていたからだ。

 

20年以上も前に、受験生だったの頃の私が目にした問題が、こうして令和の時代に「伝説の良問」として再度話題に上るのは、なんだか感慨深い。

 

ところでこの問題、おそらく数学的帰納法を使う(1)の証明はともかく、一見奇問に見える(2)については、ちょっと進んだ小学生なら十分に問題の意味は理解できる。うちの子もシグマと階乗くらいなら知っているので、一緒に親子で考えてみた。

 

n=1, n=2, n=0の場合をそれぞれ計算して、答え(=得点)が0になってしまうところまで確認した後、子は「続きは学校で友達と計算してみる!」と書き写した問題を学校に持っていって、同じ塾に通う友達と一緒に考えていたようで、案の定この良問を楽しんでくれて良かった。

 

子が学校から帰ってきた後、今度はg(n)を計算するプログラムを私が組んでみせて、計算した答えが正しいかどうかを確認してみることにした。g(n)を計算するプログラムは、プログラミングを習い始めたばかりの初学者でも、以下のように5~10行程度のプログラムで書ける。

 

public class Main {
    public static void main(String[] args) {
        for (int i = 0; i <= 20; i++) {
            long sum = 0;

            for (int k = 1; k <= 7; k++) {
                long pow = (long) Math.pow(k, i);
                sum = sum + pow;
            }

            long ans = 3 * (sum % 7);
            System.out.println("n = " + i + ", ans = " + ans);
        }
    }
}

 

もしかしたら、小学生が学校から一人一台持たされているパソコンに大抵入っているScratchでも、少し頑張れば書けてしまうので、Scratchに慣れ親しんだお子さんなら、プログラム部分も自分で考えさせてみるのも良いかもしれない。

 

nの値によって、g(n)がどう分布するのか、興味があったので、試しにn=20まで計算させてみたところ、出力結果は下記の通りとなった。

 

n = 1, ans = 0
n = 2, ans = 0
n = 3, ans = 0
n = 4, ans = 0
n = 5, ans = 0
n = 6, ans = 18
n = 7, ans = 0
n = 8, ans = 0
n = 9, ans = 0
n = 10, ans = 0
n = 11, ans = 0
n = 12, ans = 0
n = 13, ans = 9
n = 14, ans = 15
n = 15, ans = 15
n = 16, ans = 12
n = 17, ans = 0
n = 18, ans = 0
n = 19, ans = 9
n = 20, ans = 9

 

つまりは、n=1から順に計算していけば、取り急ぎn=6のときにg(n)が取り得る最大値となる解が見つかることになる。以降は、n=20まで計算しても、最大値となる計算結果にならず、結果の分布にも一見規則性が見られないのは面白い。

 

また、g(n)は結構早い速度で発散するので、g(n)の結果を格納するのに32bitのintを使うと、n=11あたりで早くもintが桁あふれを起こして計算結果がマイナスになってしまう。この辺りを試行錯誤させてみるのもいいプログラミング教育になる気がした。

 

大手塾の算数の偏差値がまだ60を越えたことがないうちの息子くんだけど、こうやってたまに算数や数学の話題を振ったら、ちゃんと面白がって取り組んでくれるのはなかなか頼もしい。今後もネットでちょっとした数学ネタを見つけたら、また親子の会話の話題にしていけたらよいなと思う。

 

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